メーカー

動き出す国内大型洋上風力発電 原発1基分の大型プロジェクトも

 そのため、電力・エネルギー大手が大型プロジェクトに参画するほか、中国電力、四国電力やJXTGホールディングスなどは、台湾の洋上風力プロジェクトに参画し、開発や運営のノウハウ確保を目指す。JXTGの杉森務社長は「来年度からの中期経営計画に国内洋上風力参入を盛り込む」と明言し、国内での展開を視野に入れる。

 発電事業者だけでなく、産業の裾野に広がりがあるため、大きな経済効果も期待される。日本風力発電協会によれば、日本近海で着床式と呼ばれる方式で9100万キロワット分の発電所建設は可能と試算。その上で令和12(2030)年までに1千万キロワットの発電所建設となれば、経済波及効果は累計で13兆~15兆円になる。

 そこで大林組、清水建設など大手ゼネコン各社が洋上風力向けの専用作業船を相次ぎ発注。海運業界でも日本郵船が、長さが100メートル近い洋上風力用のブレード(羽根)を運搬できる重量物運搬船2隻の建造に乗り出すなど、日本での大型洋上風力工事の本格化を新たな収益に取り込む方針だ。

 日本風力発電協会の加藤仁代表理事は「洋上風力の拡大で、9万人の新規雇用を生む。特に計画地の多くが過疎に悩む地域が多い中、建設作業で多くの人員が投入されることで、宿泊施設や飲食店などの新規産業が起きる」と述べ、地域創生にもつながる動きだと指摘する。(平尾孝)

Recommend

Biz Plus

Ranking

アクセスランキング