メーカー

温室効果ガスゼロへ研究所、産総研が設立 トップにノーベル賞の吉野氏

 産業技術総合研究所(茨城県つくば市)は、温室効果ガス削減に向けた革新技術の研究拠点「ゼロエミッション国際共同研究センター」を設立し、ノーベル化学賞受賞者の吉野彰氏がセンター長に就任した。

 同センターは世界トップ級の研究機関などと、再生可能エネルギーや二酸化炭素(CO2)を資源として再利用するカーボンリサイクルなどの技術を共同研究する。設備整備費などに約9億円が見込まれ、当初は100人程度の研究員で立ち上げる。

 1月29日、東京都内で設立記念イベントが開かれ、安倍晋三首相が「排出ゼロにとどまらず、減少に転じる『ビヨンド・ゼロ』の実現を目指してほしい」とあいさつ。吉野氏は「国内外の技術を融合させながら、総力を挙げて人類共通の課題である地球環境問題の解決に貢献したい」と意欲を示した。

 政府は昨年6月、今世紀後半のできるだけ早期に「脱炭素社会」を実現するとした地球温暖化対策の長期戦略を閣議決定。実現に向け、以前からある技術の延長ではない革新的技術の確立を目指すとしている。

Recommend

Biz Plus

Ranking

アクセスランキング