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炭酸水の聖地は関西にあった 「三ツ矢」に「ウィルキンソン」…

 1世紀以上を経た平成31年3月28日、328(みつや)の語呂合わせで制定された「三ツ矢の日」に旧御料品製造所と旧源泉地施設が川西市登録文化遺産第1号となった。目立つ塔屋は大正時代、東洋一とされた清涼飲料水工場にあった炭酸ガス捕集塔を復元したものだ。工場跡は今、巨大ホームセンターに様変わりしており、「三ツ矢サイダー発祥地と知らない市民が少なくない」ことも、文化遺産となった背景にある。

 さらに近くの多田神社には、現地で勢力を誇った清和源氏の伝説が三ツ矢印の由来という説明書きがある。境内には三ツ矢サイダーばかりの自動販売機も置かれている。

 市の担当者は「今後は折を見てPRし、川西に炭酸の聖地があることを発信したい」と積極姿勢をみせ、隣接する宝塚市への対抗意識ものぞかせる。

 ライバルでなく同志

 実はウィルキンソンと三ツ矢サイダーは、ともにアサヒ飲料(東京)のブランド。生産拠点も同じ明石工場(兵庫県明石市)で、ライバルというよりも“同志”のような関係だ。

 これまで宝塚、川西両市の聖地PRに協力してきた同社は「弊社ブランドと深い関係のある自治体。今後も継続して関係構築していく」とコメント。今後は両市が協力する形でのPR作戦なども期待される。

 両市に近い有馬温泉(神戸市北区)の炭酸泉も有名で、サイダーや「炭酸せんべい」が観光客らの人気となっている。休日に阪神間を訪れるなら、「炭酸の聖地」巡りというのも一興かもしれない。

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