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自動運転、新たな段階に レベル3実現、東京五輪で取り組み加速

 もっとも、レベル3にも大きな課題がある。走行環境に応じて、運転主体がシステムになったり、人になったりすることだ。手放し運転できる条件を逸脱した場合、人が運転を受け継がなければならず、その瞬間に危険度が高まりかねない。音や振動による警告で運転に戻るように促すほか、運転席を映すカメラで居眠りなどをチェックする。自動車大手は、「利用者が過信しないように、機能を正確に伝える必要がある」(首脳)としており、本格的な自動運転が社会に受け入れられていくために、課題は山積している。

 一方、五輪・パラリンピックで日本が世界から注目される今年は、将来に向けた取り組みも加速する。日本自動車工業会(自工会)は7月、羽田空港地域などで自動車大手10社が参画する自動運転の実証実験を行う。大会開催中はトヨタ自動車が、電気自動車(EV)「eパレット」を、選手村(東京都中央区)の中を巡回する自動運転バスとして運行させ、選手や大会関係者の移動を助ける。(高橋寛次)

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