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新売り場やイベント催事…中国人客減に代わる国内客向けに活路

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、大手百貨店は中国人旅行客が支えてきた免税売り上げの激減に直面している。中国人に代わって国内客の足を店に向けるため、得意客に向けた新機軸の売り場やイベント催事などで“千客万来”を狙うが、感染の広がりで外出を控える動きも徐々に顕在化しており、先行きは不透明だ。

 「協業効果がすでに出始めている」。日本橋三越本店(東京都中央区)の広報担当者は手応えを口にする。同店は7日、家電量販のビックカメラをオープンし、フロア丸ごと“家電売り場”に切り替えた。顧客からの強い要望と「家電売り場を再度作る長年の夢」(三越伊勢丹・杉江俊彦社長)をかなえた形だ。

 百貨店立地を生かすレイアウトやスーツ姿での接客、他店舗よりも海外メーカーの白物家電などを意識してそろえた。開店後、日本橋周辺で働く人たちがパソコンを購入したり、仕事帰りに高級美容家電を物色したりとにぎわいを見せる。

 日本人におなじみの年中行事にも注力。バレンタイン商戦でイートインコーナーを充実させた高島屋は、自分用にチョコレートを買い求める男女が詰めかけ、イベント売上高は全17店で前年越えを果たした。松屋銀座では5~14日のイベント売り上げが前年対比16%と好調に推移する。

 高島屋大阪店(大阪市中央区)も3月25日から、資生堂とタッグを組んでイベントを実施する。資生堂歴代の広告ポスターなどを展示するほか過去の定番メークを体験できるコーナーも設け「若者層など国内客向け催事で盛り返したい」(広報)と期待を寄せる。

 ただ感染拡大で国内の外出自粛ムードが広がれば、国内客向けイベントも影響を受ける可能性がある。都内百貨店では2月中旬に入り、「日を追うごとに客足が鈍ってきた」(関係者)。化粧品売り場でも肌に触れる接触接客を控えるメーカーが出ている。

 ある百貨店では3月分の催事について中止も視野に検討が始まった。担当者は「店舗が感染源にならないようにするにはどうすればいいのか。正確な情報が欲しい」と頭を抱える。(日野稚子)

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