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日本の魅力は「JAPOW」 外国人スキー客誘致に事故防止策は欠かせない

 自然の雪山を滑るバックカントリー(BC)スキー中の雪崩遭難が1月末から、北海道で相次いだ。犠牲者はいずれも外国人だ。日本のBCは「JAPOW」と呼ばれる上質なパウダースノーが楽しめるため、外国人に人気だが、雪崩や滑落の危険もある。訪日客のさらなる増加が見込まれる中、事故防止は急務だ。

外国人2人死亡

 1月30日、北海道占冠(しむかっぷ)村中トマムの山中で、BCスキーをしていたフランス人8人のうち、38歳の男性1人が雪崩に巻き込まれた。翌朝、北海道警山岳救助隊が心肺停止状態の男性を発見。その後、死亡が確認された。

 道警富良野(ふらの)署によると、8人は富良野市内のホテルをレンタカーで出発し、現場近くのスキー場のリフトを使うなどして登ったという。スキー場関係者は「コース外というだけでなく、安全なスキー場管理区域の外へ、柵を越えて出ていった」と苦渋の表情を浮かべた。

 2月1日には、中頓別(なかとんべつ)町のスキー場のない山でも、BCスキー中の34歳の英国人男性が雪崩で亡くなった。

 2件の現場を調査した日本雪氷学会北海道支部の雪氷災害調査チームは、積雪中の弱い層が壊れて広範囲で一斉に雪が崩れる表層雪崩と判断。6日付で「今シーズンは少雪が続いていたが、ここに来てまとまった降雪があり、弱層の上に雪が載った不安定な状況と予想される」と注意を呼び掛けた。

パウダースノー求め

 BCでは雪山登山の知識や備えが必要だが、スキー場の管理区域外のため明確な決まりはない。スキー場から気軽に雪山へ出て道に迷うなどの遭難が後を絶たず、救助活動には二次災害の恐れもある。だが、外国人が求めるのは圧雪されていないBCのパウダースノーだ。

 道警によると、冬山シーズン(11月~翌年3月)の山岳遭難は平成26年度から急増した。主因はBCでのスキーやスノーボードだ。昨シーズンは62件計86人中、BCが56件計78人。このうち外国人遭難者は41人と過半数に上り、ほとんどがリフトなどを使ってBCに出ていた。

 訪日スキー客らが集まるニセコ地域(ニセコ町、倶知安(くっちゃん)町)では、事故防止対策との両立を目指し、BCでの滑降を条件付きで認める「ニセコルール」を13年度に設けた。スキー場が管理するゲートを通じてBCに出ることなどを明記し、雪崩情報を英語でも発信。こうした取り組みがニセコの評価を高めてきた。

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