テクノロジー
AIは地酒の味が分かるか? 新潟駅で観光活用の実証実験
猪口を持って街に
判定だけでは終わらないのが、今回の取り組みのユニークなところだ。自分の味覚タイプのアイコンがプリントされたお猪口がプレゼントされ、市内の提携店を訪れると、好みの地酒を1杯無料で注いでくれる。酒屋や飲食店を2店舗以上訪れてスタンプをもらうと記念品が贈られる。観光客を街に連れ出すのが狙いだ。
新潟市中央区の大坂酒店も提携店の1つ。花街の歴史が残る繁華街、古町地区で、戦後から続く老舗。店内のカウンターでは、月替わりの日本酒3種飲み比べを500円で体験できる。
「ヤワヤワと判定されました。楽しかった」と話すのは、夕暮れ時に大坂酒店を訪れた同市の50代会社員女性。3代目店主の大坂誠さん(58)から越銘醸(長岡市)の「越の鶴 本正(ほんしょう)」や朝日酒造(同市)の「呼友(こゆう)」など数種類の地酒を振る舞われた。
「しっかりしていますね」。お猪口を口に運びながら満面の笑みで話す女性。すっかりご機嫌になり、高千代酒造(南魚沼市)の純米大吟醸を購入して帰っていった。大坂さんは「新潟のおいしいお酒と食べ物と出合う機会を作ってくれるのはありがたい」と実証実験の効果に期待を寄せた。
私は車で移動していたため、振る舞い酒はいただけなかったが、4代目店主の大坂恵太さん(29)が薦めてくれた苗場酒造(津南町)の「醸す森」を購入した。今度、村祐を教えてくれた人生の先輩と一献傾けるとするか-。