高論卓説

需要喚起必死、反動買い一部…「峠越した」中国消費は回復したのか

 こうした公表データを見る以上、化粧品・ファッションなどの売り上げは好調そのものであり、新型コロナの影響は限定的であったように見える。しかし、中国の消費・小売専門媒体の記者に話を聞くと「このキャンペーンだけで消費回復と断じるのではなく、長い目で見るべきだ」と慎重な態度を見せた。その記者によれば、実際に新型コロナによって消費は少なからぬダメージを受けているとのこと。現在はその回復期にあるが、この商戦では中国消費者、企業を「勇気づける」ために、ポジティブな要素を集中的に発信している様子が見えるという。

 長期に渡る外出規制終了後の反動消費は、一部において確かに存在している。しかし、そこだけを見て新型コロナ後の消費を判断することはできない。消費者の態度変容の状況を把握する意味でも、さらに詳しく継続した消費者ニーズを調査していく必要があるだろう。

【プロフィル】森下智史

 もりした・さとし 中国トレンドExpress編集長。1998年2月から2015年5月までの17年間、中国・上海に滞在。上海では在留邦人向けのフリーペーパーの編集・ライター、産業調査などに従事。帰国後の18年1月に日中間の越境EC支援会社トレンドExpressに入社し、現職。

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