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昼はファッショナブル、夜は安全 新潟県警と五泉市の事業者が反射するマフラー

 昼はおしゃれに、夜は安全に-。夜間の歩行者の事故を防ぐため、新潟県警と全国有数のニットの産地である同県五泉市の事業者が、反射機能付きマフラーを製作した。こだわったのはファッション性。春も使えるよう薄手の生地にもなっている。県警の担当者は「好きなカラーを選び、巻き方をアレンジしながら気軽に身に着けてほしい」と呼び掛けている。

 県警によると、車のライトが当たると光る反射材は暗い道での事故防止に有効だが、普及が進まない。交通安全イベントでリストバンドやシールを配布してきたが、2019年に起きた夜間の事故被害者のうち、反射材を着用していたのはわずか2.8%だった。

 どうすればもっと身に着けてもらえるのか。県警は、江戸時代から織物の生産が盛んで、戦後は洋服の普及に伴いニット製品の一大産地になった五泉市の「五泉ニット工業協同組合」に19年5月、相談を持ち掛けた。

 県警と組合は、身近なマフラーに注目。加工業者は反射成分の塗料をニット製品に塗るのは初めてだったが、肌触りが損なわれないよう試行錯誤を重ねた。「ファッション性があり、かっこよく身に着けられるマフラーを目指した」と組合の高橋正春事務局長(51)。

 完成したマフラーは五泉市の「五」の漢字をモチーフにした和柄で、模様の部分が反射する。赤やグレーなど4色。

 県警交通企画課の南雲貴弘課長補佐(45)は「両親など家族にプレゼントしても喜ばれるはず」と話す。マフラーは1枚5000円。組合事務所で販売し、通信販売にも対応している。問い合わせは0250・42・2156へ。

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