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クロスロケーションズ 位置情報を解析して広告配信

 クロスロケーションズ代表取締役・小尾一介さんに聞く

 --位置情報を活用したシステムを提供しているが特徴は

 「位置情報を人工知能(AI)を活用して解析することで、例えば、あるスーパーマーケットだとこの辺りからお客さまが来ていると、商圏がわかる。その上で当社の提携しているスマートフォンの広告やダイレクトメールの会社に頼んで、年代や性別ごとに広告を打つこともできる。こうした一連のシステムを販売しているのが位置情報を分析するだけの企業との違いだ」

 --位置情報はどう取得しているのか

 「位置情報を集めて販売している4社と提携している。1社はスマホのカレンダーアプリの利用者から、2社はスマホメーカーで、スマホに初めから入っているアプリの利用者から、それぞれ位置情報を取得している。もう1社はグローバル企業で、いろんなアプリから位置情報を取得して、当社やスマホに広告配信する企業に位置情報を販売している」

 --位置情報の取得には個人情報保護の点で強い懸念もある

 「位置情報を取得する会社は『アプリを便利に使うために情報を提供してください』というように、アプリ利用者から許可を得ているし、気になってくればアプリやOS(基本ソフト)のレベルで、位置情報の取得を拒否することができる」

 --今後の展開は

 「現在、ラーメン店やガソリンスタンド、メーカーなどさまざまな会社にシステムを販売している。およそ150社に継続的に利用してもらえれば黒字化できる計算だ。今年度末までに250社に利用してもらえるようになることを目指している。来年度の決算で黒字化し、再来年度には新規株式公開(IPO)しようと考えている」

【プロフィル】小尾一介

 おび・かずすけ 慶応大卒。1988年8月サイトロン・アンド・アート設立。2002年9月デジタルガレージ取締役、09年7月グーグル執行役員などを経て18年1月より現職。東京都出身。

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