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中国ディディが出前代行に日本参入 ウーバー対抗で大阪進出、東京も視野
タクシーの配車サービスを手掛ける中国の滴滴出行(ディディ)の日本法人は23日、大阪市で飲食店の料理宅配サービスを本格的に始めると発表した。8月末までに大阪市のほぼ全域へサービスを広げ東京都内や京都市、神戸市などにも進出を予定する。新型コロナウイルス感染拡大で宅配需要は増加しており、先行する米国発の「ウーバーイーツ」に対抗する。
4月から大阪市北区や中央区などで実証実験を始めており、既に2500以上の飲食店が登録した。配送料金をウーバーイーツなどに比べて安く設定し、認知度の浸透や利用拡大を目指す。顧客の注文履歴を人工知能(AI)が分析し、次回注文の際にお薦めの料理を提案したり、飲食店側にも人気料理の傾向を伝えたりできるようにする。
大阪市で開かれた記者会見でディディの林励カントリーマネジャーは「配車サービスで培ったノウハウを生かして顧客を取り込みたい」と意欲を見せた。食事の宅配サービスをめぐっては無料通信アプリのLINE(ライン)なども参入しており、ますます競争が激しくなりそうだ。