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二輪堅調、密避け需要鮮明 コロナ禍で公共交通機関代わり

 新型コロナウイルス感染症で自動車の販売が落ち込む中、二輪車の販売が底堅く推移している。「3密」を避けて公共交通機関の代わりに通勤や外出に使おうと求める人が増えているようだ。

 全国軽自動車協会連合会によると、4月の軽二輪(排気量126~250cc)の国内新車販売台数は、前年同月比2.0%増の7772台で、4カ月連続のプラスだった。緊急事態宣言による外出自粛や生産調整の影響もあり5月は10.8%減となったものの、四輪車の5月の新車販売台数が44.9%減で5月として過去最低を記録したのと比較すれば落ち込みは限定的だった。

 ヤマハ発動機の日高祥博社長は5月29日の決算記者会見で「2~3月は通勤で公共交通機関の使用を避ける動きがあり受注が良かった」と指摘。欧米でも需要が高まっているとの認識を示し「(二輪車を)見直す人が増えることを期待している」と語った。

 ホンダの担当者は、新型コロナの感染拡大による需要増より「春に向けて投入した新車の貢献が大きかった」とも話す。

 小型二輪(251cc以上)の販売台数も2~3月は前年同月比プラスで推移。4月は6.1%減、5月は27.2%減となったが、6月は4.6%増と再びプラスに転じた。大手メーカーの担当者は「経済の停滞を考えると今後も堅調な販売が続くかは不透明だ。二輪車の魅力の発信に努め、需要拡大につなげたい」と話している。

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