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はやぶさ2「挑戦的な終わり方を」 新計画でJAXA会見

 探査機「はやぶさ2」が地球に帰還後、新たな小惑星に向かう計画について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のチームが22日会見し、責任者の津田雄一プロジェクトマネージャは「さらなる成果に積極的に挑戦していきたい」と意気込みを語った。

 新たに探査する小惑星の候補は、大きさ約40メートルの「2001AV43」と約30メートルの「1998KY26」。地球の軌道を通過する約1万8000の小惑星や彗星(すいせい)の中から、今後10年程度で到着でき、探査に大きな科学的意義が見込めることを基準に絞り込んだ。

 どちらかの探査を終えた後、探査機がどうなるかは現時点で白紙という。津田氏は「本来の目的を終えた後の余力による新たな探査への飛行は、それ自体が重要なデータになる。死に方を見るということも重要で、挑戦的な終わり方ができればいい」と語った。

 いずれも高速で自転する小型の小惑星で、重力よりも遠心力の方が大きい。形成の過程が謎だが、間近で観測すれば構造を解き明かせる可能性がある。この規模の小惑星は地球に衝突する頻度が高く、構造が分かれば被害予測の実現にもつながるとしている。

 はやぶさ2は12月6日、小惑星リュウグウで採取した試料が入ったとみられるカプセルを地上に投下し、当初の計画を終了する。その後も引き続き飛行が可能なため、JAXAは次の探査計画を検討しており、9月初頭に最終決定する。

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