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日本郵便の新たな経営課題 非正規5割、格差是正が課題に

 最高裁が日本郵便の正社員と非正規従業員との待遇格差を不合理と判断したことで、日本郵便は早期の是正措置が求められる。日本郵便は19万3000人の正社員とほぼ同数となる18万5000人の非正規従業員を抱えており、判決が経営に与える影響は大きい。郵便物の減少といった事業環境の悪化に対応しなければならない中で、新たな経営課題を突きつけられた。

 今回の判決では年末年始勤務手当や扶養手当、夏期冬期休暇などが有期雇用の契約社員に適用されないことが不合理とされた。日本郵便はこれまでの下級審での一連の裁判を通じ、非正規の待遇を改善してきた。年末年始勤務に対し、2018年に正社員の年末手当を廃止し、非正規の年始手当を新設した。無期転換した非正規限定だが、夏期冬期休暇を1日ずつ認めた。

 今年4月には扶養手当を見直し、無期転換した非正規にも拡充。転居を伴わない正社員5000人の住宅手当を廃止するなど、正社員の手当を引き下げて格差縮小を図る異例の対応もとっている。ただ、支給額や休暇の日数、非正規の病気休暇が無給扱いになるなど、正社員との待遇格差は残っており、これらをどう解消するかが課題となる。

 日本郵政は金融事業の不振からの経営再建の一環で、日本郵便の人員削減を検討している。政府は普通郵便物の土曜日配達を廃止する法改正の方針を固めており、人件費の削減や人員の再配置で、郵便事業の効率化を促す考えだ。

 日本郵便は地方の人口流出などで郵便物が減少し、コスト削減が急務だが、一方で宅配便はネット通販の拡大で慢性的な配達員の人手不足に陥っている。コストを削減しながら、いかに公正な待遇を確保するか、日本郵便は難しい対応を迫られている。(高木克聡)

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