スポーツi.
「読売」から「東京」へ 実現するか、巨人の球団・球場一体運営
また1988年に初ドーム球場として開場した東京ドーム。筆者が現役時代に何度も足を踏み入れたフィールドから眺めるスタジアム環境に大きな変化はなく、今では天井を直撃するバッターはざらにいる。
しかし、その周辺は遊園地に加え、ショッピングセンターや巨大ホテルが立ち並び、都内屈指のレジャー施設に変貌した。米国のスポーツ施設構造と遜色ないが、その享受とターゲットは果たして誰なのか。プロスポーツビジネスとは人々の生活を豊かにする社会インフラビジネスなのである。読売ジャイアンツから「東京ジャイアンツ」として本来のフランチャイズ機能が発揮されることを願いたい。
【プロフィル】川上祐司 かわかみ・ゆうじ 日体大卒。筑波大大学院修士課程スポーツシステム・健康マネジメント専攻修了。元アメリカンフットボール選手でオンワード時代に日本選手権(ライスボウル)優勝。富士通、筑波大大学院非常勤講師などを経て、2015年から帝京大経済学部でスポーツマネジメントに関する教鞭を執っている。著書に『アメリカのスポーツ現場に学ぶマーケティング戦略-ファン・チーム・行政が生み出すスポーツ文化とビジネス』(晃洋書房)など。55歳。大阪府出身。