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FCV向け部品開発加速 トヨタ系、環境規制強化で商機

 トヨタ自動車グループの部品メーカー各社が、水素で走る燃料電池車(FCV)向けの商品開発を加速させている。各社の部品はトヨタが昨年12月発売したFCV「ミライ」の新型車に採用され、トヨタ以外への拡販も視野に入れる。世界的な環境規制強化による需要増を見据え、グループ一丸となって二酸化炭素(CO2)を排出しないFCVへのシフトを進める。

 新型ミライでは、燃料となる水素を入れるタンクを従来の2本から3本に増やし、航続距離を約850キロと約3割伸ばした。鍵となる3本目のタンクを手掛けたのは内外装大手の豊田合成だ。車の安全に関わる部品製造の実績を買われて受注。タンク生産のために三重県いなべ市に約120億円を投資し、国内としては約13年半ぶりに新工場を建設した。

 新型ミライを開発したトヨタの田中義和チーフエンジニアは昨年12月上旬、工場の本格稼働を祝う式典で「このタンクがないと新型ミライが成り立たなかった」と意義を強調した。

 愛知製鋼は、高圧水素に耐えられる高強度のステンレス鋼を開発した。レアメタル(希少金属)を使わない手法でコストを下げ、新型ミライの水素充填(じゅうてん)口など複数箇所に使われた。担当者は「普及を見据え高級な資源を使わずに素材開発をしていく」と意気込む。

 豊田自動織機は、水素と酸素を化学反応させて発電する装置に効率良く空気を送り込める新型エアコンプレッサーを開発。デンソーは、電力消費を抑え燃費向上に貢献する半導体の量産を開始した。

 豊田合成の小山享社長は「将来的には乗用車以外の商用車などにも対応していきたい」と需要拡大に期待をかける。

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