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トヨタのマイクロモビリティ「歩行領域EV」 セコムの警備で歩道走行を検証

SankeiBiz編集部
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 セコムは28日、東京都江東区青海の歩道上で、トヨタ自動車のパーソナルモビリティ「歩行領域EV」を使った巡回警備の実証実験を始めた。広域エリアでの巡回警備業務の効率化や負担を軽減する上での活用を検討するもので、運転免許が必要な車両を使った歩道走行の実証実験は国内で初めて。

 歩道走行時は最高時速6キロに

 歩行領域EVはトヨタが「歩行者とほぼ同じ場所を走行できるEV」と位置付け、開発を進めている3輪タイプのマイクロモビリティ。空港や工場など大規模施設での巡回、警備などの用途を見込んだ乗り物で、最高時速は10キロまでに制限されている。

 道路交通法上の分類では「原動機付自転車」(原付バイク)となり、原付バイクの運転免許が必要。歩道走行は現在認められていない。しかし、巡回警備業務での歩行領域EVの活用が業務効率化や警備員の負担軽減・労働環境の改善等につながるといった観点から、「搭乗型移動支援ロボットの公道実証実験」として、国家戦略特区に指定された青海エリアのテレコムセンタービルと青海フロンティアビル周辺の公道(歩道と横断歩道)を使って実証実験を行うことになった。

 実証実験では、一般歩行者と混在する場所を走行する場合には十分な距離を取るなどの安全対策をとり、最高速度を歩行スピードと同程度の時速6キロ以下にまで減速する。

 歩行領域EVを使った巡回警備は、沖縄県にある大規模商業施設の私有地内で検証が実施されており、徒歩で行われる巡回警備に比べ時間を約3割短縮、警備員の負荷軽減に有効であることが確認されている。

 歩道走行を含む青海エリアの実証実験は人通りの多い午後5時~6時に行われる。検証では安全性の評価もポイントとなりそうだ。実証実験は12月まで。

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