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池江の東京五輪復活を支えた最新水着 ミズノ「満足した笑顔を」

 白血病の闘病を経て東京五輪出場を勝ち取った競泳の池江璃花子(りかこ)(21)。スポーツ用品メーカー「ミズノ」(本社・大阪市)は池江が15歳のときから水着を提供し、競技生活を支えてきた。24日夜の女子400メートルリレーで着用した最新モデルの名称は、英語で「復活」も意味する「NEO(ネオ)」。ミズノの担当者は「力を出し切って、満足した笑顔を見せてほしい」と、復活を期待する。

 「ただいま」

 池江が代表入りを決めた4月の日本選手権。試合直前、池江が重圧を楽しむかのようにつぶやいた姿に、ミズノの池江担当として会場入りしていた藤田真之介さん(46)は「本当にトップスイマーとして帰ってきたんだなと実感した」と振り返る。

 ミズノは平成27年11月、当時15歳の池江とブランドの顔となるブランドアンバサダー契約を締結。同社と契約を結ぶ数多くのアスリートのなかで前例のない若さだった。順調に結果を残してきた中で、31年2月に白血病を公表。当初から活躍を見てきた藤田さんは「少し調子を落としていたとは感じていたが…。病気のことを聞いても何を言われたのか、しばらくは理解できなかった」と話す。

 藤田さんは、池江をミズノの広告に起用し続けることにためらいがあった。復帰への重圧になるのではと感じていたからだ。体調が落ち着いた頃に見舞いを重ね、今後について相談したところ、池江は「必ず戻ってくる。使ってほしい」と復帰への強い意志を示した。全力で支援し続けることを決めた。

 池江が着用する「NEO」は、五輪向けにミズノが開発した「GX・SONIC」シリーズの最新モデル。水着に入れたラインなどで腰回りを締めて太ももを引き上げ、体が水面と平行になるようにサポートする。伸縮性の高い布地で体の動かしやすさを重視する池江のお気に入りだという。

 池江らトップスイマーの意見をもとにシリーズの改良を重ねてきた開発担当、大竹健司さん(44)は「池江選手は『ミズノの水着が一番速い』と信頼してくれている。水着に何の心配もなくスタート台に立ってほしい」と願う。昭和39年の東京五輪以降、日本代表の水着を手がけてきたミズノにとって自信の作品で、期待は大きい。

 藤田さんは「東京五輪出場という誰もが驚くようなことを成し遂げた。泳ぎ終わった後、満足した笑顔でいてくれたらいい」と望んだ。(山本考志)

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