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温浴施設にリモートワークを設備 西部ガスグループが新提案

 西部ガスホールディングス(HD)傘下で、温浴施設(スーパー銭湯)「ヒナタの杜 小戸の湯どころ」(福岡市西区)を運営する「ヒナタの杜」が、半個室形式のソファなどテレワークやリモートワーク用のスペースを整備した。新型コロナウイルス禍で営業時間短縮などを余儀なくされる中、リフレッシュしながらの新たな働き方を提案し、利用者増を目指す。

 小戸の湯どころはもともと、スーパー銭湯の主要顧客層の中高年男性に加え、周辺の30~40代の女性の取り込みを狙っていた。女性用の浴室には、専用のアメニティや高級ドライヤーを用意し、地場の大手外食チェーンが手掛けるレストランを誘致した。ただ、客足はコロナ前と比べると4割程度減少するなど足下の状況は苦しい。新たな集客策として感染拡大下での働き方の多様化に対応した改修に踏み切った。

 館内の岩盤浴スペースに併設する「温暖ルーム」内に半個室形式のソファや、ビーズソファに座りながらリラックスして作業することができるクッション付きトレイを設置。また、ルームの外の共用部には、2~3人での簡単な打合せや食事をとりながら作業可能なスペースを整備した。キッズルーム内にもテーブル付きのイスを用意し、ひとり親や共働き世帯に配慮した。館内には無料の無線インターネット環境が完備され、いずれの場所も事前予約不要で利用できる。

 政府は、感染症対策としてテレワークの積極的な活用を呼び掛けているが、一方で、家庭での勤務では同居家族との関係やインターネット環境などで障害が少なくない。森永製菓が、テレワークを行う20~50代約600人を対象に実施した調査では、約4割が「オンとオフの切り替えが難しい」ことをテレワークの課題として挙げた。

 これに対し、ヒナタの杜は「休憩時間や仕事が終わった後には、お風呂や岩盤浴、レストランを利用し、心身共にリフレッシュしていただくことで、快適に働くことができる」とアピールしている。

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