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完全キャッシュレスの食品小売店開業 埼玉・ふじみ野

 レジを通さずスマートフォンだけで買い物ができる食品小売店「たべりば」が、埼玉県ふじみ野市の商業施設「トナリエふじみ野」にオープンした。スマホアプリで商品バーコードを読み取って決済する仕組みを採用しており、新型コロナウイルスの感染拡大長期化に伴って高まる「非接触」のニーズに対応する。

 利用の際は、事前にスマホにアプリをダウンロードした上で、アプリのQRコードをゲートにかざして入店、商品を選んでバーコードをアプリで読み込む。選び終わったら、登録しておいたクレジットカードで決済が行われ、QRコードをゲートにかざして退店するという流れだ。9月下旬からはスマホ決済サービス「PayPay(ペイぺイ)」にも対応する。

 食品会社などに向けたコンサルティングを行う「はじまりビジネスパートナーズ」(さいたま市)が8月下旬に開業した。

 冷凍鮮魚やレタスなど全国から約350種類の商品を集めており、売り上げは堅調という。コロナ禍で苦境にあえぐ事業者の商品も扱っており、支援につなげる狙いがある。白川淳一社長によると、若い消費者を中心に「接触がないのでいい」「スムーズに買い物できる」と好評を得ている。

 店内には5台のAIカメラが設置され、利用者が店内をどう移動し、どの商品を手に取ったかを解析している。蓄積したデータは事業者に伝えて商品開発やマーケティングに生かしてもらう。

 今後は首都圏を中心に出店を重ねる考えで、全国展開も視野に入れている。(中村智隆)

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