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毛布のまちの絶え間ない探求心、技術革新の歴史が支える挑戦

 国内の需要が落ち着き、下降線をたどるようになると、分業制で庭先の納屋に機械を置いたような零細企業も多かった泉大津では、企業数も減少した。さらに安価な中国産の毛布の台頭は、産地の疲弊に追い打ちをかけている。日本毛布工業組合の会員企業は昨年時点で64社。生産量は約117万枚に落ち込んだ。

 理事長の森口さんは「ここは、産地から声を上げないといけない」と話す。

 組合では平成20年、日本製の生地を使用し、染色や縫製などの工程を国内で行い、品質基準を満たした製品に対して、品質を意味する英語のQualityの頭文字をとった「Qマーク」を認証する制度を設けた。

 また、軽くて保温性の高い羽毛布団の人気に、厚手の毛布が押されていることなどから、軽量化も進めてきた。30年前は1枚平均1・5~1・8キロあった毛布が、今では1キロほどになっているという。抗菌や吸湿発熱などの多機能素材の開発にも力を入れる。

 コロナ下での巣ごもり需要にも注目する森口さん。「家で過ごす時間が長くなった分、リビングなどで毛布を膝掛け代わりにするなど、利用の可能性が広がっている」と指摘する。「泉大津は130年を超える歴史の中で、ずっと日本の住環境に合わせて毛布を研究してきた。その時代のニーズに応えるのが日本製の役割。愛される毛布を作り続けたい」と話している。

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