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ふるさと納税、生産者が直接返礼品 サイト増加で競争激化

 令和2年度の寄付額が過去最多を更新したふるさと納税の返礼品を取り扱うポータルサイト事業者の競争が激化している。都内のベンチャーは27日、肉や魚などの生鮮品の生産者が寄付者に返礼品として直接届ける仕組みを導入した新サイトを開始。自治体経由よりも早く寄付者に届けられるという。新型コロナウイルス禍で苦しむ交通や観光系事業者も開設するなどサイトは増加傾向だが、過当競争を招かないような適正な運営が求められる。

 「生産者と寄付者が(直接)つながるので日本中の小規模な価値ある返礼品が評価されるようになる」。 新サイトの運営を同日開始した「ポケットマルシェ(東京)」の高橋博之代表は、サイトの仕組みについて狙いを説明した。コロナ禍で飲食店などの供給先が減り、商品の扱いに困っている生産者を支援する意味合いもあるという。

 同サイトには返礼品と生産者の写真が掲載され、生産者がPRされているのが特徴だ。従来のサイトでは返礼品を選ぶと自治体名や自治体の特徴が強調されるのとは大きな違いだ。生産者は返礼品の特徴の宣伝や発送なども自ら行う。慣れない生産者がどこまで寄付を集められるかが課題だが、生産量が小規模で返礼品として提供し難かった農水産物も返礼品として扱うことが期待できるという。

 一方、寄付者にとっては、供給量が安定しにくい鮮魚などに返礼品の種類が広がる。また、生産者から直接届くため、自治体が発送する返礼品よりも早く手元に届くようだ。

 ふるさと納税サイトをめぐっては、サイト間のポイント還元競争や、禁止されていた家電の返礼品をアピールするなど顧客獲得競争が激しかったが、元年の法規制で返礼品を寄付金の3割までとすることなどが定義されて以降は競争の適正化が進んでいる。

 しかし、JR東日本が昨年、新サイトを開設したほか、エイチ・アイ・エスも各サイトの特徴を比較するサイトを開設するなど再び競争が激化する流れにある。今後、ルールを逸脱するような競争を招かないよう、事業者の自主規制も重要となりそうだ。

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