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石油連盟会長、原油価格高騰を「憂慮」

 石油元売り業者らでつくる石油連盟の杉森務会長(ENEOSホールディングス会長)は25日の記者会見で、原油価格の高騰について「憂慮している。安定的な推移を望んでいる」と述べた。経済産業省が同日発表した22日時点のレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は、15日時点の前回調査と比べ20銭安い168円70銭。2週連続の値下がりだが、原油の高止まりを背景に高値水準が続いている。

 灯油18リットル(一般的なタンク1個分)当たりの価格は1950円で、約13年1カ月ぶりの高値を付けた前回調査から横ばいだった。杉森氏は原油価格高騰への対応として、政府が米国と協調し石油の国家備蓄の一部を放出する方針を表明したことについて「原油価格の抑制につながることを期待したい」と語った。

 備蓄の協調放出には、需給の一時的な緩和で価格高騰を抑える意味合いがあるが、杉森氏は「どう功を奏するかは、少しみないと分からない」とした。産油国が反発する可能性については「(放出の)数量が極めて限定的だということを考えると、(中東やロシアなどの主要産油国で構成する)『OPECプラス』がどこまで問題視するのかは分からない」と話した。

 また、政府が12月中の開始を目指す、ガソリンなどの価格急騰を抑える支援策については「制度の趣旨を踏まえて、政府と連携して対応したい」とした一方、「小売業者と消費者の間でいろんな誤解が生じる可能性がある。仕組みの趣旨や中身をしっかりと説明して徹底させることが(政府には)必要だ」と要望した。

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