【Science View】テラヘルツ光照射による細胞内タンパク質重合体の断片化 - SankeiBiz(サンケイビズ):自分を磨く経済情報サイト
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≪図 水溶液表面で吸収されたTHzパルス光が衝撃波を発生させ、細胞内のタンパク質重合体(アクチン繊維)を断片化する≫ THzパルス光(250μJ/cm2)の照射後、細胞内のアクチン繊維を蛍光プローブで染色し、顕微鏡で観察した。赤印は断片化したアクチン繊維を示す。THzパルス光の照射位置から2.8mmの深さでも、アクチン繊維の断片化を観察できた。
山崎祥他氏
≪図 質量分析データの概略と脂質構造とMS/MSスペクトルの関係≫ 測定に頻用される液体クロマトグラフィータンデム型質量分析(LC-MS/MS)データは、脂質分子種の溶出時間(保持時間)と質量情報(m/z)、代謝物の存在量(イオン強度)が含まれる三次元データとなり、ピークと呼ばれる山のようなもの一つ一つが各脂質分子種に対応する。各ピークは、質量分析装置内の衝突室という場所で「マスフラグメンテーション」と呼ばれる手法により断片化され、それがMS/MSスペクトルという形で化合物の断片化構造が観測される(左上図)。これら断片化イオンの情報を読み、脂質代謝物の構造を推定する工程(右上図)を包括的に行うことで、網羅的な脂質分子情報が得られる。
津川裕司氏