SankeiBiz for mobile

【論風】「伝える」から「伝わる」へ “災害モード”への切り替えを

記事詳細

【論風】「伝える」から「伝わる」へ “災害モード”への切り替えを

更新

 □防災・危機管理ジャーナリスト 渡辺実

 「重大な危険が差し迫った異常事態」「平成で最悪の自然災害」。気象庁は会見で危機感をあらわにし、「大雨特別警報」を11府県に発表した。2013年に「特別警報」を制定し、西日本豪雨災害で初めて広域に発表。死者は200人を超え、避難者が3400人超に上る大災害となった。西日本を中心に降り続いた豪雨は、7月6日から3日間で最大1000ミリを超えた地点もあり、これだけの降水量にこの国土は耐えられない。前月の6月18日には最大震度6弱の大阪府北部地震が発生。さらに2016年4月には2回の震度7があった熊本地震が発生している。今月6日には北海道で震度6強の地震も起きた。この夏の異常気温、水害、地震はまさに自然による「天地動乱」の時代といえる。この2カ月あまりに発生した大阪府北部地震と西日本豪雨災害の2つの災害から見えた課題を考えてみる。

<< 下に続く >>

 通勤者が社会的負荷に

 大阪府北部地震はマグニチュード(M)6.1、最大震度6弱、死者4人。注目すべきは発生時刻が午前7時58分、ちょうど通勤通学時間帯だったことだ。地震発生直後に大阪圏域の鉄道は全て停止。その結果、多くのターミナル駅は通勤通学難民であふれた。本来、鉄道は地震後、一刻も早く運行を再開させるのが使命だが、多くの社員が、滞留した乗客の対応に忙殺され、運行再開に支障が出てしまった。つまり駅に滞留する利用者が大きな負荷をかけてしまったのだ。いつ交通機関が動くか見通しが立たないなか、なぜ多くの人が駅に長時間滞留してしまったのか。勤務先や学校へ行かなければとの義務感と責任感か。今回の時間帯であれば、自宅へ戻ったり自宅で待機したりすることもできたはずだ。

ランキング

Facebook Messanger登録

あなたに合わせたニュースを毎日お届け

Facebook Messangerを登録した時のイメージ画像です