【局アナnet】「復興」から地域の力に 会津木綿製品 鈴木亜紀子
更新伝統工芸品は高級で特別な場面で使う。そんな先入観にとらわれず、普段からどんどん使ってこその良さを知ってほしい。そんな思いから、福島県会津地方で約400年続く会津木綿を素材にした製品を製造販売しているのが、会津坂下町青木の「IIE(イー)」です。
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会津木綿は多彩な縞模様(しまもよう)が特徴の厚手で丈夫な織物です。IIEの商品は色鮮やかなストールやコースター、もらったあとはハンカチに使える祝儀袋など。どれも長く使えて肌になじみやすいよう施されています。都内の取扱店で1年以上使っているというストールを触ると、ふんわり柔らかく、使い込んだ良さが出ていました。
IIEは東日本大震災後、仮設住宅に住む女性のための内職事業として始まりました。社名は「311」をひっくり返すとの意味も込めています。昨年は地区の伝統産業だった会津青木木綿の織機2台を1年がかりで動かすことに成功、復活させました。同町出身の代表谷津拓郎さんは「地元の人が喜んでくれてうれしい。できれば6台稼働させ、かつて盛んだった藍染めに挑戦したい」と話します。
廃園になった幼稚園を使った工房から青木地区に、織機の音とにぎやかな声が再び響き渡る日が心待ちにされます。
<プロフィル>
すずき・あきこ 元NHK(釧路・福島)キャスター・リポーター。現在首都圏を中心にフリーアナウンサーとして活動中。
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