大事な関係を壊さないための最強の謝り方 許される人と許されない人のわずかな違いとは?
更新【藤田尚弓の最強の話し方】 相手から思ったような反応が得られない。気持ちを理解してもらえない。皆さんも、そんな経験はありませんか? この連載ではコミュニケーション研究家でアップウェブ代表取締役の藤田尚弓が、ビジネスシーンを上手く切り抜ける「最強の話し方」をご紹介していきます。
第三回は、心から反省して謝罪したが許してもらえないというケース。皆さんにも「謝ったが許してもらえなかった」という経験や、「謝罪が表面的に感じて許せなかった」という経験があると思います。なぜそのようなことが起きるのか。謝罪のメカニズムを解説し、大事な関係を壊さないための「最強の謝り方」をご紹介します。許される人と許されない人には、わずかな違いがあるのです。
◆あなたの反省が伝わらない3つの理由
反省して謝罪の言葉を伝えても理解してもらえず、相手の感情が緩和されない。その代表的な理由を見てみましょう。
【1】釈明に聞こえてしまう構成
私たちは特に意識をしない場合、起きたことを時系列で説明しがちです。例えば、約束の時間に遅れてしまった場合「乗ろうとしていた電車が遅れて、そのせいで乗り継ぎを間違って……」など、背景や理由について順を追って説明したくなります。
しかし「理由や背景」→「お詫びの言葉」という順番で謝罪されると、私たちは「理由や背景」を言い訳に感じやすいのです。
謝ってもらいたいときに、まず聞きたいのはお詫びと思いやりのある言葉。
例:待たせてしまってごめんなさい。寒かったよね
謝る側がお詫びの言葉を述べる前に説明を始めてしまうと、謝られる側の怒りやショックは緩和されにくくなってしまうのです。
【2】認識の違い
何かをしてしまって謝る側と、何かをされて謝られる側には「認識の差」があります。してしまった側が10段階中5くらいだと見積もっていることが、された側にとっては9に感じたというようなズレがあることを知っておきましょう。