【IT風土記】岐阜発 目指すは「お金の地産地消」 飛騨信組が取り組む電子地域通貨「さるぼぼコイン」
更新飛騨高山エリアでしか使えない「さるぼぼコイン」の利用が広がることで、利用者がお金を地元で消費するようになれば、エリア内の加盟店の売り上げが増える。それによって、雇用や所得が増える。増えた所得をさらに地元で消費することでプラスの好循環が生み出す。地元の経済が盛り上がれば、飛騨信組へ預金や貸金も増える。これが、飛騨信組が期待する効果だ。
このシステムでは、飛騨信組から発行を受けた二次元コード入りのポスターやステッカーを店内に掲示するだけでよく、加盟店は読み取り端末などの高額な投資を必要としない。さらに、飛騨信組は顧客からの支払いの際にかかる決済手数料を無料に設定し、地元の店舗が導入しやすい環境を整えた。こうした取り組みに自治体の関心を寄せ、飛騨市の都竹淳也(つづく・じゅんや)市長は「アプリを活用して、市の情報を発信できるようにするなど市と飛騨信組、市民がウィンウィンの関係となるような取り組みを進めたい」としている。
アイリッジの小田健太郎社長は「地域振興は日本中のすべての地域の課題ですが、一つのウルトラCで解決できるものではなく、いろいろな取り組みをしなくてはなりません。電子地域通貨は、その一つに十分なりうるツールです」と語る。アイリッジのプラットホームを利用した電子地域通貨は、愛媛県松山市の伊予銀行、長崎県佐世保市のリゾート施設、ハウステンボス、千葉県木更津市でも君津信組と全国に広がりつつある。
ただ、4月現在の「さるぼぼコイン」の利用者数は約3500人。販売額は約3億円にとどまる。加盟店の期待は大きい半面、飛騨信組が設定した利用者数1万人、コイン販売額20億円という目標にはまだ届いていないのが実情だ。普及に向けて、飛騨信組はどんな対策を講じ、今後、どんな戦略を進めていくのか。






