仕事・キャリア

背景に「冷めた目線」 人並みで十分、な新入社員が増えている!?

 ブラック企業問題、相次ぐ会社の不祥事などで、企業に対する不信感が煽られたことも一因だろう。このため彼ら・彼女らは、仕事は生計を立てるための「手段」としてとらえている傾向が強い。一方、若手たちの上司にあたる団塊ジュニア世代は、仕事を自己実現のための「目的」と見ているので、ギャップがある。さらにその上の世代は、仕事を「手段」と見てはいるが、若手だったころはまだ景気もよく、仕事そのものにおもしろさや意味を見出すことができた。

 ところが最近の仕事は、マニュアル化と細分化が進み、自分が担当している仕事が、大きな流れの中でどんな役割を占めているのかという全体像や、社会に対してどんな価値を提供しているのかというストーリーが描きにくい。意義が見えない、つまらない仕事ばかりであれば、能動的に取り組もうというモチベーションは生まれにくい。指示待ちになるのもいたしかたない。

 コミュニケーションが取れている「ふり」をする

 欠けているのは、「対話」だ。その仕事が、会社の事業の中でどんな役割を担っているのか、社会にどんなインパクトを与えているのかという、社会的意義や文脈を、時間をかけて丁寧に伝えていく必要がある。「君は全体像の中で、重要な役割を担っている」「君がこの仕事をすると、こんな人がこうして喜ぶ」という、本人を主語・主役にしたストーリーを創り出すのだ。

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