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“目で食べる”楽しみを やわらかくても見た目が大事、広がる高齢者向け食品市場

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“目で食べる”楽しみを やわらかくても見た目が大事、広がる高齢者向け食品市場

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 高齢化が進む中、歯が抜けたり、かむ力が弱まったりした高齢者でも食べやすくしながら見た目にもこだわった加工食品が普及しつつある。長時間の加熱で素材をやわらかくするだけでなく、すりつぶした野菜を本物そっくりに成形したり、魚を焼く前に塩水につけたりして素材の風味を引き立てるなど、見た目だけでなく、味に工夫が施されている。(栗井裕美子)

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高齢者でも食べやすい加工食品が並ぶ売り場=大阪市中央区の明治屋大阪なんばストアー

高齢者でも食べやすい加工食品が並ぶ売り場=大阪市中央区の明治屋大阪なんばストアー

 形と風味を残す

 高島屋大阪店(大阪市中央区)に入る食料品店「明治屋大阪なんばストアー」は今春、やわらかい食感の加工食品の売り場を拡充。百貨店内での鮮魚店運営、食品ギフト販売を手掛ける海商(同市中央区)が展開する加工食品「海商のやわらかシリーズ」などの商品を取り扱っている。

 海商はもともと加工食品を手掛けていなかったが、アワビの造りを好んで買っていた常連客がかむ力や飲み込む力が弱まって買わなくなるなど、加齢に伴う客の好みの変化を経営に影響がある要因と判断し、食べやすい加工食の開発に着手。平成28年春にやわらかく加工したアワビの煮付けなどを発売したところ好評だったため、今春には「さば煮つけ」(税込み398円)や「鶏の照焼き」(同346円)などの日常食を追加し、やわらかシリーズとして計32種類を販売する。

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