フィンテックは資本家から個人へ
今となっては、マス相手にマネタイズで成功した代表例として語られるフェイスブックやグーグルも、世の中に出てきた当初は、「みんなのことを分かったところでどうやってお金を取るの?」「検索できたからといって、それがどうやってお金になるの?」と、多くの人が彼らのやっていることがビジネスになるとは考えていなかった。従来的に考えれば、お金はお金のあるところに集まり、お金がお金を増やす。つまり、資本は資本家のところへとどんどん流れていく。これが当たり前だった。
だけどインターネット、スマートフォン、フィンテックというものが登場したことで、明らかに全世界のお金の流れが変わってきている。ここからさらに、フィンテックが進化していき、多種多様な金融サービスが生み出されることで、「金融」というものがドンドンと民主化されようとしている。
人体の静脈、動脈と毛細血管でイメージするフィンテック
人の身体を例に取ると、身体には、主流としての静脈と動脈という太い血管があって、そこに毛細血管が流れている。動脈と静脈は血液を体に送ることはできても、毛細血管がなければ血液を隅々まで届けることはできない。これまでの金融を太い血管、静脈、動脈にたとえると、身体のおおよそのところにお金という血液を流すことはできた。でも、毛細血管に血液を流すことはできなかった。リーチできなかったんです。ところが、フィンテックが登場したことで、お金が行き渡るインフラが整ってきたわけです。その土台となっているのが、インターネットとモバイルです。
インターネットとモバイルというインフラを土台に、爆発的に普及したフィンテックサービスがあります。それは、中国で普及した決済サービスのアリペイです。アリペイも、中国中の個人に利用されるようになったサービスです。フィンテックが目指す先には、基本的に個人がいる。アリペイは、元々、アリババが個人へのリーチをおさえていて、そこにフィナンシャルサービスを乗っけたおかげで、大流行から普及することになったわけです。
リーチが取れる技術とファイナンス。これらが整うと、そもそもそこに流れるべきお金が行き渡る。だから、LINE上で金融をやるというのも全く同じ原理で、既にリーチを持ってる土台の上に金融サービスをのせることで、あまねくお金が行き渡っていくわけです。そうすると、お金は個に向かい、個が強くなる。