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GW10連休、良くも悪くも「どうしよう」 ツアー大人気、収入減も

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 ただ、喜んでいる人ばかりではないようだ。川崎市の建設作業員の男性(52)の勤務先では給料は出勤日数で計算される。急ぎの仕事でない限り休みは暦通りになることが多いといい、「10連休がすべて休みになれば、丸々収入に響く。どこにも行かず、お金を使わず静かに暮らすしかない」。

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 夫と共働きで、小学3年の娘と幼稚園に通う息子がいる東京都大田区の女性会社員(41)も、「私も夫もどれだけ休めるか分からない。2人とも実家が遠いので、子供が家にいる10連休は、職場に無理を言ってどちらかが休むしかなさそうだ」と話す。

 旅行サイト「エクスペディア」の日本版を運営する「エクスペディア・ジャパン」が昨年10月、20~50代の男女を対象に行った今回の10連休についての調査では、「うれしい」が54%、「うれしくない」が46%と評価がはっきり分かれた。「うれしい」と答えたうち多かった業種は公務員(82%)、学生(67%)、会社員(66%)と続き、暦通り休める人が歓迎している傾向にある。一方で「うれしくない」は「医師・弁護士・会計など専門家」(75%)、「主婦・主夫」(57%)、「パート・アルバイト」(56%)など、休みが賃金に直結したり、休みづらかったりする人が多かった。

 第一生命経済研究所の熊野英生・首席エコノミストは「10連休中は全体的に消費行動が増えることが予想されるが、運送や飲食、介護など慢性的に人手不足の業界では働き手を集めにくくなることが予想され、悩みの種になりそうだ」と話している。

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