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【節約家計簿】多様化する団信 生前給付型に安心感

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 住宅ローンの契約をする際、「団信」と呼ばれる団体信用生命保険に加入するのが一般的です。加入すると、死亡したり、高度障害状態になったりした場合に、その時点の住宅ローン残高と同額の保険金が支払われます。団信に加入できる健康状態であることが、住宅ローンを契約する際の条件になっている金融機関も少なくありません。

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 団信の中でも、最近は、がんと診断されたり、脳卒中や急性心筋梗塞で所定の状態に該当すると、保険金が支払われる「生前給付型の団信」も増えています。死亡や高度障害状態に加えて、特定の病気にかかると、それ以降の住宅ローンが免除されるタイプです。

 この生前給付型は、がん、脳卒中、急性心筋梗塞の3大疾病を保障するタイプのほか、3大疾病に、高血圧、糖尿病、肝硬変、慢性腎不全、慢性膵炎(すいえん)などの5疾病を加えたタイプ、全ての病気やケガで所定の状態を保障するタイプ、逆にがんのみを保障するタイプもあります。女性の契約者には、乳がん、子宮がん、卵巣がんなど、女性特有のがんを保障するがん団信を扱う金融機関もあります。団信の保障は進化しているのです。

 また、夫婦で住宅ローンを組む家庭向けに「連生団信」を用意する金融機関もあります。連生団信は、夫婦のどちらかが亡くなった時点で住宅ローンがなくなるタイプと、主たる債務者が亡くなった場合にしかなくならないタイプがあります。

 10月に消費増税を控えた今年は、3月までに売買や請負契約をすれば、物件の引き渡しが10月以降になっても消費税は8%ですむスケジュールになっているため、駆け込みで契約する方もいるようです。時間に余裕がないと団信に気を配りにくくなりますが、団信によって住宅ローンが免除される条件が異なります。ローン金利だけではなく、団信の保障内容も確認することが大切だと思います。(ファイナンシャルプランナー 畠中雅子)

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