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日本大会の“大きな使命”、ラグビー初心者こそ大事にしたい

 そういえば、フィジー対ウルグアイ戦を観戦した岩手県釜石市の鵜住居復興スタジアムで80代後半の老夫婦と隣り合った。秋田県横手市から来たという夫妻はかつて釜石に住んでいた。「復興した姿を目に焼き付けたい」と来場。「初めて試合を見たけど、ラグビーは面白いなあ」と話された。これからのラグビー界は経験者だけではなく、こうした人たちを大事にして初めて未来が開ける。

 この試合は復興支援への感謝と被災者への黙祷(もくとう)から始まった。随所で数多くの大漁旗が打ち振られ大きな拍手と温かい声援に包まれた試合は、釜石の復興を世界に告げる試合でもあった。しかし、地上波によるテレビ中継はなかった。嘆息が出た。

【プロフィル】佐野慎輔

 さの・しんすけ 1954年生まれ。富山県高岡市出身。早大卒。産経新聞運動部長やシドニー支局長、サンケイスポーツ代表、産経新聞特別記者兼論説委員などを経て2019年4月に退社。笹川スポーツ財団理事・上席特別研究員、日本オリンピックアカデミー理事、早大非常勤講師などを務める。著書に『嘉納治五郎』『金栗四三』『中村裕』『田端政治』『オリンピック略史』など多数。

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