ユーロドルは、さらなる反発にも要警戒
先週のユーロドルは、序盤こそ上値の重い推移となりましたが、後半は反発に転じ、1ユーロ=1.10米ドル台中盤まで上昇する動きとなりました。
OANDAのオープンポジションを見ると、売買の偏りは少ないですが、先週後半の反発により、含み損を抱え、苦しい状況に陥った売りポジションが増えています。
このため、価格がさらに高値を追う動きとなった場合は、これらのポジションの損切りの買いが増え、上昇が後押しされることが予想され、もう一段の上昇余地は残されているように見えます。
また、下押しの際も、これらのポジションの利益確定の買いが下支えとなり、下落を和らげる可能性が考えられ、底堅い推移が続く可能性を見出すことができます。
ポンドドルも含み損抱えた売りポジション多い
先週のポンドドルは、経済指標は冴えない結果が続きましたが、選挙への期待感もあり、底堅い推移が続き、1ポンド=1.29米ドル台まで上昇となりました。
OANDAのオープンポジションを見ると、直近の上昇により、含み損を抱えた売りポジションが増えており、高値を切り上げる動きとなると、これらのポジションが苦しくなり、損切りの買い注文が出やすく、上昇を後押しする可能性が考えられ、上昇余地は残されているように見えるため、高値を探る動きが続く場面では注意が必要です。
〈OANDAのオーダーブック〉
オープンポジションはここに注目
相場を動かす要因の一つは損切り注文といっても過言ではありません。
これ以上損失を増やしたくないトレーダーは保有しているポジションの反対売買を行い、損失を確定させ、市場から退出します。
例えば、価格が下落する局面では、買いポジションの保有者が苦しくなり、損切り注文(決済の売り注文)が出やすくなり、下落圧力が強まる要因となります。
損切り注文は価格の向かう方向と同じ方向へ力が加わる注文となるため、損切り注文が多くでる場面では、短期間に相場が大きく動きやすくなります。
オープンポジションを見ると、どの水準に含み損を抱えたポジションが多いかを視覚的にチェックすることができ、次にどちらに動いた方が、価格の動きが大きくなりそうか(損切り注文が多く出そうか)を予想することができます。
オープンオーダーはここに注目
前述の通り、損切り注文が増えると、一方向への力が強まるため、価格の動きが勢いづくことがあります。
オープンオーダーを見ると、どの水準にどの程度の注文(オーダー)が入っているかを視覚的に素早くチェックすることができます。
損切り注文が多く入っている水準に到達すると、価格が短期的にでも勢いづくことがあるため、注意が必要です。
世界中のトレーダーの相場分析のサマリー?
トレーダーが損切り注文を入れる水準は、通常は、チャートで相場分析を行なった上で、「この水準を超えてしまったら、相場の流れが逆方向に向かう」と考えた水準に入れます。
OANDAのオープンオーダーは、世界中のトレーダーが相場分析を行った結果のサマリーと言っても過言ではありません。
これを見れば、世界中のトレーダーがどの水準に注目し、相場の転換点となると考えたかを簡単にチェックできます。
※逆指値注文:現在の水準よりも不利な水準を指定して行う注文。通常、損切り注文はこの逆指値注文を使います。
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- 第一種 金融商品取引業 関東財務局長 (金商) 第2137号
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