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安くて身近な“最強の長寿食”ピーナツ 太る、ニキビ、鼻血…迷信を払拭

 「アーモンドの価格が世界的な需要増で高騰し、家計に厳しくなってきた。ピーナツの健康効果はアーモンドの約7割ですが、同じ輸入品でも値段ははるかに安く、その分多く食べればいい」

 推奨は1日30粒(約170キロカロリー)。「誰もが無理なく続けられます」と話す井上教授の肌のハリツヤ、姿勢の良さ! 説得力は十分だ。

 そんな井上教授は昨年、「ピーナッツで長生き!」(文芸春秋)を出版した。「ピーナツを毎日摂取すると生活習慣病などの死亡リスクが20%減る」というハーバード大のウォルター・ウィレット教授の発表など、国内外の研究成果を紹介。動脈硬化や糖尿病の予防、肝機能向上、便秘解消、肌荒れ改善などの効果を論証している。

 巻末にはピーナツレシピ集も。「現代日本人の一番の問題は食物繊維摂取の少なさで、大腸がんをはじめさまざまな病気を増やしている。ピーナツで補ってほしい」と井上教授。ピーナツの薄皮には強い抗酸化力を持ち長寿遺伝子に働きかけるポリフェノール「レスベラトロール」が大量に含まれているため「必ず薄皮ごと食べてください」とも強調。大手菓子メーカーと、薄皮を使った新商品の開発にも着手しているそうだ。

 2月3日は節分。殻入りピーナツで「鬼は外」なら、まいても回収できるからフードロスの問題も起きない。南米原産で、江戸時代に日本にやってきた古き豆の素顔は、実に今時の「バリュー」を持っていた。

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