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ネットレシピより紙のレシピ本? 買っているのは“選ぶ手間”
本書のコンセプトも「最短で、最高の味」だが、ありそうでなかったレシピはプロからも評判だという。例えばエビチリならぬ「エビシューマイ・チリ」は、そもそもエビの下処理が面倒だから、市販のエビシューマイを食材として使ってしまおうという一品。編集長の大塚啓志郎さんは「リュウジさんのレシピは簡単なのに発見が多い。キャッチコピーも秀逸で、作ってみたいと思わせる“エンタメ力”がある」と語る。
また大塚さんは、このご時世にあえてレシピ本が売れる訳を、こう分析する。「今、ウェブでレシピを検索すると、似たようなものが何千件と出てきてしまい、その内容は玉石混交。情報が多すぎるから、信頼できるレシピがまとまった本に価値が見いだされている。“選ぶ手間”を買っている感覚だと思います」