ヘルスケア
5年ぶり食事摂取基準改定 高齢者の虚弱予防対応、減塩へ目標を引き下げ
健康の基本はバランスの良い食事と適度な運動。だが、何をどれだけ食べればいいのかについて国が基準を定めていることはあまり知られていない。その「日本人の食事摂取基準」が5年ぶりに改定され、4月から適用される。高齢化社会に対応する虚弱(フレイル)予防への対応を盛り込んだのがポイント。基準をどう生かしたらいいのかについて関係者に聞いた。
厚生労働省の清野富久江栄養指導室長によると、基準は昭和44年から「日本人の栄養所要量」として公表され、現在の名称になったのは平成17年版から。健康増進法に基づき、日本人が取るべきエネルギー(カロリー)と、34種類の栄養素の量を科学的な根拠に基づいて定めている。
政策決定に活用されるほか、学校給食や病院食など多数に食事を提供する施設や、市町村や医療施設などの「栄養指導」の現場で管理栄養士や保健師らが参考にしている。
清野さんは「改定ごとに新しい研究成果を盛り込んでいる。一般の方にも込められたメッセージを読み取ってもらえたら」と話す。
策定検討会ワーキンググループの座長を務めた佐々木敏東京大教授(栄養疫学)によると、高齢者、小児、日本人全体でそれぞれ知っておくべき変更点がある。
高齢者では他の政策と同様、65~74歳と75歳以上に区分され、フレイル予防が強調された。摂取エネルギーに占めるタンパク質の割合を高め、具体的には、65歳以上の目標量の下限は摂取エネルギーの13%から15%に引き上げた。佐々木さんは「タンパク質は食べないと不足しやすい。できるだけ一定量ずつ食べるのが大切だ」と話す。