ヘルスケア

危険認識しない人は「感染しちまえ」 大学関係者の“直言”に共感広がる

 「家にいろ。自分と大切な人の命を守れ。SFCの教員はオンラインで最高の授業をする。以上。」

 文字数にしておよそ40文字だが、何をすべきなのか明確だ。ツイッター上では、「かっこいい」「ストレートな言葉が響いた」と肯定的な反応が並ぶ。

 ギャップが面白い?

 命令口調や率直な言葉遣いとなると反発もありそうだが、若者文化に詳しい、マーケティングアナリストの原田曜平さんは「今の若い世代は、命令口調は“上から目線”と感じてしまう。それなのに炎上せずに、好意的に受け止められた。ツイッターでは賛否両論ある話題がバズる(話題となる)ことが多いが、今回は反論が少なく、バズった極めて珍しい例」と指摘。「大学関係者が汚い言葉遣い、というギャップが面白がられたのではないか」と推測する。

 さらに原田さんは「前提としていずれのツイートも社会のため、学生のために発信された。その上、ウイルスの感染拡大という社会状況では、反論がしづらい。若者の間でも、自分たちが感染源のひとつという自覚も芽生えてきているのではないか」と分析する。

 短い文で分かりやすく

 「伝え方が9割」の著書がある、コピーライターの佐々木圭一さんは「今は大学生に限らず、長い文章を読むのは苦手。今回は一文がとても短く、読んでみようという気にさせる文章だった」と読み解く。

 言葉もわかりやすかったという。「専門用語やカタカナ言葉には嫌悪感を示す人が一定数いる。学生が話すような言葉だったので理解されやすかったのではないか」。

 新型コロナウイルスに関するさまざまなメッセージが発信されるなか、佐々木さんが注目したのが、ニュージーランド警察の公式ツイッター。「テレビの前で寝転がっているだけで人生を救える」というつぶやきは、ユーモラスで情景が目に浮かぶようだ。

 感染拡大の結果何が起こるか想像させたのが、大阪市立大の荒川哲男学長が大学ホームページに掲載したメッセージだという。「じいちゃんが酸素マスク!?一生悔やんでも遅い」というタイトルは強烈だ。

 「これはまずいな、とつい思ってしまいますよね。この文章を読むと、外に出たい気持ちがあったとしても今はやめておこうかな、と思う学生も多いのではないでしょうか」と佐々木さん。相手に「自分事」としてとらえてもらう伝え方が大事だという。(油原聡子)

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