ヘルスケア
東京都の「陽性率」は高止まり 感染収束へ検査拡充急務
陽性率低い→死者数抑制
また、千葉大大学院の樋坂章博教授(臨床薬理学)らの研究グループは、欧州各国の検査状況と死者数の関係を比較。検査数の多寡は死者数と関連性がなかったが、陽性率7%未満の国はそれ以上の国に比べ、死者数を15%に抑えられていることが分かったという。
感染症の場合、一般的に陽性者数の増加に遅れて、死者数の増加が始まるが、樋坂氏らの研究では、陽性率が高いほど短期間で死者数の増加が起きることも判明した。「検査が不十分で発症前の感染者を見落としていたか、重症者の入院が手遅れになった可能性が高い」(樋坂氏)。
7都府県への緊急事態宣言から2週間が過ぎ、都の感染者数の伸びは鈍化傾向にあるが、樋坂氏は「検査が追い付いていない可能性もある。陽性率を下げ、死者数を抑えるためにもより幅広く検査する必要がある」と指摘する。
検査数を拡充し、市中感染の状況を把握することは感染者数や重症者数、死者数の正確な予測と早期の対策につながり、感染収束に向けても欠かせないプロセスとなる。ただ、感染者数の急増は医療機関の病床を圧迫し、医療崩壊を招く恐れもある。「検査の拡充と症状別の患者の振り分け、自宅・施設療養の取り組みを同時に進めなければいけない」。樋坂氏はこう強調した。