がん電話相談から
悪性リンパ腫の疑い、専門病院に移りたい
Q 仮に悪性リンパ腫と確定したとして、腫物ができるまで自覚症状があまりなく、進行するのでしょうか。
A 悪性リンパ腫の場合、自覚症状がないためすでに進行している場合があります。これを調べるために、病理検査とともに、PET(陽電子放射断層撮影)とCT(コンピューター断層撮影)を同時に行うPET-CT検査など全身の検査を勧めます。
Q 悪性リンパ腫になると、どのような症状が出ますか。
A 症状の有無によって、A(症状なし)とB(症状あり)に分けられます。B症状として、原因不明の38度以上の発熱、6カ月で10%以上の体重減少、ひと晩で下着を何度も変えるような寝汗がみられる場合があります。
(構成 大家俊夫)
◇
回答は、がん研有明病院血液腫瘍科部長の照井康仁医師が担当しました。
「がん電話相談」(がん研究会、アフラック、産経新聞社の協力)は毎週月曜日から木曜日(祝日除く)午前11時~午後3時に受け付けます。電話は03・5531・0110、無料。相談は在宅勤務でカウンセラーが受け付け、専門医の相談は当面、休止します。
◇
血液のがん、悪性リンパ腫は、ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に大別される。日本では非ホジキンリンパ腫が約90%を占め、この中でB細胞性、T細胞性、NK細胞性に分けられる。
照井医師は「ゆっくり進行するタイプと、早く進行するタイプに大別され、治療法もそれによって変わってきます」とし、「悪性リンパ腫なのかどうか、どんな種類のリンパ腫なのか、正確な確定診断は非常に重要になるため、専門医のいる病院で検査・診断してもらうことを勧めます」と話している。