ヘルスケア

歩行時のおしゃべりは後方に飛沫 ソーシャルディスタンス広めに

 新型コロナウイルスの感染対策についてスーパーコンピューター「富岳(ふがく)」を使って研究したところ、歩きながら会話をすると後方に飛沫(ひまつ)が飛び、止まっているときよりも広い範囲で感染リスクが高まることが分かった。富岳を運用する理化学研究所などが4日、発表した。研究チームは、歩行時は「ソーシャルディスタンス」を広めに取ることをすすめている。

 富岳によるシミュレーション結果によると、マスクをせずに止まった状態で会話した場合、粒の大きさが10マイクロメートル(1マイクロは100万分の1)程度の飛沫は、話者の前方1メートルの範囲にほとんど落ちるが、歩きながら話すと話者の後方数メートルにたなびくように広がることが分かった。このサイズの飛沫はウイルスを多く含むとされる。

 理研チームリーダーで神戸大教授の坪倉誠氏は「飛沫がたまった空気の塊を背負って歩いているとイメージしてほしい」と話し、止まっているときの倍程度のソーシャルディスタンスを取ることや、話しながら歩いている人の真後ろを歩かないといった工夫が必要だとした。

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