デキる男は住まいから

味のついてない水飲めますか? 被災体験で学んだ「防災収納」のコツ

香村薫
香村薫

3.飲み物の備蓄 我が家は麦茶習慣を廃止

 災害時、大人の男性であれば1日3リットル、女性でも2リットルの水が必要だと言われています。「3リットル×家族の人数× 7日分」 の水が必要と言うのは非常に収納を圧迫します。

 こんなに嵩張るため、収納にも苦労しているのに、我が家が被災体験をした時、普段から水を飲みなれていない子供たちは水を飲もうとしませんでした。そこで、我が家は麦茶習慣をやめ、水筒に水を入れるようになりました。ふだんから、味のない水を飲み慣れておこうというわけです。

 他にも、水がダメなら、カルピスの原液やポカリスエットなどの粉末を被災時向けに準備しておき、混ぜて飲むようにしてみてはいかがでしょうか。野菜ジュースや豆乳などのドリンクを積極的に取るように心掛け、野菜ジュースは日々の食事(カレーやミートソース)に混ぜて使う、豆乳もシチューやカルボナーラに使うことで、味に慣れるよう意識しています。

 日々の味や習慣を変えることで、災害時だけでなく、自然と暮らしに溶け込む防災収納が可能になってきます。

 今回は、家族みんなで取り組んでほしい防災収納についてご紹介しました。どなたかの参考になりましたら幸いです。

香村薫(こうむら・かおる)
香村薫(こうむら・かおる) 片づけの専門家
ライフオーガナイザー
大学卒業後、トヨタグループ会社に入社。そこで学んだトヨタメソッドを家事に応用した「トヨタ式おうち片づけ」を提案。片づけサポート業務「ミニマライフ」を起業。全国での講演活動、個人宅での片づけサポートを行う。著書に「トヨタ式おうち片づけ」「トヨタ式超ラク家事」(ともに実務教育出版)「トヨタ式家事シェア」(主婦の友社)がある。NHKをはじめTVや新聞・雑誌などメディア出演多数。

【デキる男は住まいから】は株式会社ミニマライフ代表取締役で、ライフオーガナイザーの香村薫さんが、トヨタ自動車のグループ会社で学んだメソッドを家事に応用し、ビジネスパーソンが今すぐ実践できる「家事シェア」のノウハウなどを伝授するコラムです。更新は原則隔週月曜日。アーカイブはこちら

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