書評

『渋沢栄一と明治の起業家たちに学ぶ 危機突破力』加来耕三・著

 ■迷うよりは決断 普遍の真理

 コロナ禍でビジネス界も先の見えない状況が続く。希望に向けて気持ちを切り替えるべく、近代日本を率いた明治時代の起業家に学び直し、渋沢栄一ら11人の苦悩と痛快に満ちた人生を振り返る。

 デジタル時代に明治の偉人といわれても、役に立つのかという思いもあるだろう。だが、著者は「歴史は繰り返す。なぜならば、人が生きていくうえでの原理・原則は変わらないからだ」という。

 意欲を失わずに失敗を乗り越えて成功を手にした先人たち。迷うよりは決断。先人の失敗を繰り返さないための予防を身につけ、自分なりの危機突破力をつかみたい。(日経BP、1760円)

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