ヘルスケア

東京コロナ感染者数、ステージ4に 専門家「リバウンドしている」

 東京都は30日、新型コロナウイルスの感染者が新たに714人報告されたと発表した。直近7日間を平均した1日当たりの人数は再び500人台に上昇して508・4人となり、政府の対策分科会が掲げるステージ4(爆発的感染拡大)の水準になった。前週比は120・3%。3人の死亡も確認された。

 一方、厚生労働省に新型コロナウイルス対策を助言する専門家組織は30日、「東京では今後も感染の拡大が強く懸念される」とする分析結果をまとめた。都内の病床使用率は上昇傾向で、会合では「現在の速度で流行拡大が続くと7月後半までに確保病床が逼迫(ひっぱく)する可能性が高い」「東京五輪期間に感染拡大が加速すれば8月以降に病床使用率が限界に近づく」などとする専門家の試算が示された。(【日医会長】「首都圏はリバウンドが始まっていると言ってもいい」)

 この日の会合では、東京中心部の23区内でステージ4相当の地域が拡大しているとする国立感染症研究所のデータが示された。民間検査会社でのスクリーニング検査の結果によると、関東地方ではインド由来の変異株「デルタ株」の置き換わりが進行。30%前後を占めており、7月半ばには50%を超える可能性があるという。

 また、感染研や京都大、東北大のチームは会合で、東京の今後の感染状況の試算も報告。デルタ株の影響が小さい▽人出が上昇しない▽五輪の影響がない-という場合でも7月中に新規感染者数が1千人を超え、2千人程度まで増加する可能性があるとした。

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