ヘルスケア

新型コロナ自宅療養者を看護師が訪問 大阪府が枠組み創設

 大阪府は15日、新型コロナウイルスに感染した自宅療養者を看護師が訪問し、健康状態を確認する枠組みを創設したと発表した。患者の容体を確認し、必要があれば医師のオンライン診療や入院などの措置を取る。吉村洋文知事は感染「第5波」で自宅療養者が急増することを想定し、記者団に「初期対応が重要だ。看護師が訪問することで重症化を防ぎたい」と述べた。

 これまでは保健所が電話で定期的に健康観察をしていた。第4波では自宅療養者が最大1万5千人を超えて業務が逼迫(ひっぱく)し、連絡前に患者が重症化したり、適切な治療を受けられず死亡したりするケースもあった。

 新たな枠組みは、府訪問看護ステーション協会(大阪市)と連携する。自宅訪問が必要と保健所が判断した患者のもとに、各地域の訪問看護ステーションから看護師を派遣。看護師は検温したり健康相談に応じたりして、オンライン診療や入院の必要性を保健所に報告する。

 府はステーションの事業者に初期費用として5万円を給付するほか、1回の訪問につき2万円を支給。訪問時に必要なマスクや防護服などは保健所を通じて支援する。

 すでに府和泉保健所が管轄する4市町を対象に試行しており、運用上の課題を整理して府内全域に拡大する。自宅療養者が多い大阪市での早期導入を目指す。

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