近ごろ都に流行るもの
コロナ禍で普及「オンライン診療」、自宅の画面で医師と対面
人口当たりの感染者数や医療の逼迫(ひっぱく)度合いが高い大阪府。コロナ病棟に出向いて最前線で診療にあたる「いそわクリニック」(寝屋川市)の磯和剛平院長(65)は、PCR検査で陽性判定が出た人への診療にもオンラインを活用している。「切迫感がある人ほど、すぐにアプリをダウンロードして予約を入れてくれる」。コロナ禍で患者数が最大2割減るなかでの苦肉の策だったが、「患者さんには通院時間ゼロ、交通費ゼロ、駐車場を探す手間などもなく、いいことばかり。現在ホームページを改装中で、オンライン診療のメリットを伝えていきたい」と意欲的だ。
前出の鈴木医師は、「直に聴診や触診ができないオンライン診療は、患者の症状を見極める高いコミュニケーションスキルが求められる」という。だが対面でも「ろくに顔も見てくれなかった」という患者の不満を聞くことも…。本質はツールにあらずか。画面に“赤ひげ先生”登場! そんな時代になっていた。(重松明子)