しかしながら、誤解を恐れずに言えば、中・高校入学の時点で、すでに学力面での最初の階層化は済んでいて、その先は同一層内での競争になっている。
我が子が高校生になったら、親は「猫も杓子も会社員か公務員」というパラダイムをいったん措いて、子どもの適性(得手・不得手、向き・不向き)をきちんと掴んでおきたい。
使い古された言葉であるが、仕事を「頭脳労働」と「肉体労働」に分ける考え方がある。筆者はこの言い方はどこか差別的で好きではないのであるが、最近、「感情労働」という概念が提唱されている。
そこで筆者としては、仕事の質を「知能労働」「技能労働」「感情(対人)労働」「単純労働」の4つに分けて捉えている。学力が大きくものを言うのは、知能労働と技能労働の一部分であろう。
例えば、看護師、介護士、保育士、ホテルマンをはじめとする接客業は感情(対人)労働に該当する。職人さんは技能労働者であり、外科医や歯科医は究極の技能労働者かもしれない。
単純労働は、昔であれば機械に、今であればAIに置き変わっていく中で、我が子は「知能労働」「技能労働」「感情(対人)労働」のどのフィールドをやりたがっているのか、向いているのか、本人の意思を引き出しながら早め早めに手を打てるように準備しておきたい。
【受験指導の現場から】は、吉田克己さんが日々受験を志す生徒に接している現場実感に照らし、教育に関する様々な情報をお届けする連載コラムです。受験生予備軍をもつ家庭を応援します。更新は原則第1水曜日。アーカイブはこちら