新時代のマネー戦略

ムダな税金は払わない! 年末までにやっておきたい7つの節税チェック

中島典子
中島典子

▼寄附金、ふるさと納税をする

 ふるさと納税など寄附金控除を活用できます。

 また、税額控除の対象の寄附であれば、所得控除と税額控除とのいずれか有利なほうを選択できます。寄附金控除は寄附先から証明書が発行されます。該当する寄附かどうかは、寄附先のHPや事務局で事前に確認しておきましょう。

 なお、寄附金は年末調整できませんので、ワンストップ納税か、確定申告を行って税金を戻す手続きが必要です。

▼iDeCo、小規模企業共済等掛金に加入する

 iDeCo(イデコ=個人型確定拠出年金)や、自営業の方などが加入する小規模企業共済掛金は、支払った掛金全額が小規模企業共済等掛金控除になります。未加入などで控除の枠がある方は、加入や増額を検討しておきましょう。小規模企業共済等掛金は、1年分を一時払いすることも可能です。月払いから年払いへ変更して来年分を前払いすることで、控除を先取りする方法もあります。ただし、年内の手続期限がありますので、早めがおすすめです。

▼贈与を受ける・贈与をする

 子どもの教育費や住宅購入の頭金など、様々な資金で活用できるのが贈与です。親や祖父母から贈与を受ける、あるいは子どもに贈与をする場合があります。

贈与税は1~12月までの暦年単位で計算され、1年間に110万円までは税金がかからない基礎控除があります。年単位で使えますので、贈与の計画がある方は年内におこなうことを検討されるとよいでしょう。

 また、贈与は110万円までしかできないと思っている方がいらっしゃいますが、そんなことはありません。贈与自体は200万円でもOK、ただし贈与税がかかります。200万円の贈与の場合、贈与税は9万円(=〈贈与額200万円-基礎控除110万円〉×贈与税率10%)です。手元に残る金額を考えると191万円(200万円-9万円)になります。親の相続税が大変で、贈与税を払ってでも、できるだけ早く財産を移転したいという場合に活用される方もいらっしゃいます。

▼配偶者や扶養家族の収入を計算する

 所得控除のうち、配偶者控除や扶養控除は、奥様やお子様の収入によって金額が異なります。

 アルバイトやパートだけでなく、自営や副業の収入も、今のうちにチェックしておきましょう。年末のアルバイトで、大学生のお子様の収入が思ったより多くなり、扶養に入れなかったということもあります。

 もし可能であれば、シフトを調整して年明けにずらすという選択肢もありますが、ムリはせず勤務先での周囲への配慮も忘れずに。

▼所有する賃貸不動産の修繕やリフォームをする

 賃貸不動産を所有の場合、修繕やリフォームを年内に行うことで、不動産所得の経費(修繕費や減価償却費など)を増やすことで、税金を減らすことができます。

▼自営業・副業…年内に備品の買い替えをする

 節税チェックポイント(4)でお伝えしたように、自営業や副業をされている方は、必要経費が控除の対象になります。請求書・領収書は必ず保管しておきましょう。交通費など細かい金額だからと放っておいては、もったいないです。塵も積もれば山となる、です。事業や副業で使うパソコンやプリンタ-など、必要に応じて年内の買い換えを検討しましょう。

 このように、年内に支払ったり「経費に費やす金額」を増やすことで、控除の枠を使い切ることや控除対象額を増やすことができ、節税につながります。ただ、コロナで突然収入が減ったという方もいらっしゃるでしょう。節税になるからと、ムリに購入して、生活費や事業の資金繰りで困ることのないように注意しましょう。

税金の仕組みで「ノーリスク・ハイリターン」

 税制すなわち「税金の仕組み」は、資産運用と同じ効果が期待できます。しかも、「ノーリスク・ハイリターン」です。税の仕組みは条件が合えば適用できる制度で、しかも、確定申告後1~2カ月という短期間で税金が戻る仕組みです。所得税と住民税で合計20%の税率なら、20%の運用利回りで、税金をキャッシュとして手元に戻すことと同じ効果になります。

 「やっておけばよかった…」と後悔する前に、今できることを、一つでもやってみませんか? 是非、知識を味方に付けて、賢くお得に節税しましょう。

中島典子(なかじま・のりこ)
中島典子(なかじま・のりこ) 税理士
財産コンサルタント
中島典子税理士事務所 代表。大手外資系会計事務所で国内・国際税務・相続業務等に携わる。独立後、税務・労務・金融・保険のプロフェッショナルとしてオーナー経営者を20年以上支援。現在、起業から税務・CF(キャッシュフロー)経営・資産形成・相続事業承継支援の他、マネーやFP関連書等の執筆監修、企業研修、大学等での金融経済教育講師も務める。社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー(CFP)の資格ももつ。

【新時代のマネー戦略】は、FPなどのお金プロが、変化の激しい時代の家計防衛術や資産形成を提案する連載コラムです。毎月第2・第4金曜日に掲載します。アーカイブはこちら

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