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カナダ“投資家移民”廃止に中国富裕層反発 「排斥の動きだ」

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カナダ“投資家移民”廃止に中国富裕層反発 「排斥の動きだ」

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 【国際情勢分析】

 カナダ政府が今月(2月)、多額の投資をカナダに行うのと引き替えに永住権を与える移民制度の廃止を決めた。カナダへの移住を申請していた中国や香港の富裕層ら4万6000人以上に直接の影響が出るとみられ、中国では「中国系排斥の動きだ」と反発の声が出るなど、大騒ぎになっている。

 4万6000人以上に影響

 カナダ政府が廃止を決めたのは「投資家移民制度」と呼ばれ、少なくとも160万カナダドル(約1億5000万円)の資産があり、政府認可の投資案件に80万カナダドル(約7500万円)を無利子で5年間融資した外国人に永住権を付与するというものだ。

 中国人民解放軍が民主活動家を武力弾圧した1989年の天安門事件以降、中国共産党の強権体質に嫌気がさした多数の香港住民がこの制度を使ってカナダに脱出。さらに、英植民地だった香港が97年に中国に返還されることになり、香港で共産党中央政府の影響力が強まるのを警戒した人々のカナダ行きに拍車がかかった。

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  • 中国の主要都市
  • カナダ・ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー市

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